J-ROCK音楽店

屈指のテクニカル系ギタリストの会心デビュー作
いまやテクニカル系ギタリストの頂点を極めた感があるグレッグ・ハウが、兄弟グループ「HOWE ２」の解散後に発表した1988年のソロアルバムです。テクニカル系ギタリストの殿堂シュラプネルレコードからのリリース。ベースは何とBilly Sheehan、ドラムはAtma Anurでプロデューサーはご存知マイク・ヴァーニィー。 「HOWE ２」時代はグループの中の一員としての認識しかなかったハウですが、このアルバムではまさに自分自身がやりたかったことをすべて盛り込んだという感じで、まさに気合いが入りまくった力作です。凡庸なギタリストだとそんな気合いがカラ回りしてしまうのですが、見事にコントロールされた表現力と類まれなテクニックとのバランス、そして素晴らしい作曲能力と、まさに三拍子揃ったギターアルバムに仕上がっています。ソロになってボーカルと袂をわかつとともに、ギターが持てる表現力を極限にまで追究している様からは早くも求道士の雰囲気すら感じさせます。それでいてテクニック至上主義に陥らず、あくまでもギターを歌わせるワザは、いま聴き直してもため息が出るほどです。 テクニカル系ギタリストファンはもちろん、ギターを愛するすべての人に自信をもってお勧めします。あえて言うと音質がこもりがちなのが難点です。
グレッグ　ハウ1ｓｔ
最近の作品に較べると、やはりｷﾞﾀｰの音抜けがあまり良くないようですが
それでもスリル感、テクニックのあるｷﾞﾀｰｱﾙﾊﾞﾑだと思います。
フュージョンというよりもちょっと前のハードメタルｷﾞﾀｰｱﾙﾊﾞﾑという感じがしました。
カムバック！アル・ハウ！
2nd以降フュージョン作が多かっただけに、ファンク色の強いこの1stは、グレッグ ファンなら見逃せない貴重なアルバムだろう。
どんなジャンルを弾いても結局はグレッグ・ハウになる訳で、それはつまり、彼のギターがテクニカルだけではないという証拠なんだな。

フュージョンよりのファンクって感じがするこの作品だけについて言えば、やっぱり黒人だけに、こういうジャンルをやらせると一番しっくりくるような気がする。
限界を知らないアルペジオ技が1stにして既に炸裂しまくり、これを聴いた後はHOWE�Uの再結成を期待せずにはいられないはず！
カムバック！
アル・ハウ！

転生。
まず本リマスター盤について特筆すべき点は、音源がリマスターされていることは勿論、作品全編を通して、それまでプログラミングだったドラム・サウンドが生演奏に差し替えられているということ。従来の印象としては、敢えて感情を表出することのない無機質で淡々としたムードがあったが、その印象が一転、メランコリックな雰囲気はそのままに、作品の起伏がり引き立てられよりドラマティックに生ま変わった。ひたすら沈み込んでいくような感覚を堪能できる従来盤も素晴らしいが、こちらはこちらでまた別の素晴らしさがある。また、未発表曲を中心にコンパイルしたディスク２も本編に劣らぬ充実の内容で、「The Joke's On You」や、「Rainy Taxi」など、幻想的な美しさを持つ作品が多数収録されている。ただ、今回こちらで書かせてもらったが、私が持っているのはリマスター輸入盤。紙ジャケということを除けばは、輸入盤と内容に差はないのでその点はよく考えて購入することをお勧めしたい。
バンドの音世界の芽生え。
９３年リリースのポーキュパイン・トゥリーの第二作目。　サイケデリック・ミュージックの幻影は引きずりながらも、ボーカルものも前作（On the Sunday of Life...)の一部のナンバーに比べれば精練されて来ました。
４曲目のalways neverでは、現ベーシストのColin Edwinが、また、５曲目のup the downstairでは、Richard Barbieriが参加しています。

次第に、このバンドの輪郭が見え初めて来た過渡期の作品かも知れません。　�Cなどのフォークぽいイメージの曲でも、徐々に盛り上がるところ、ギターとベースのユニゾンなど、このバンドの芽生えを実感します。　�Dはシンセが不気味です。　そして聖歌のごときコーラス・・・、思わずポーキュパイン・トゥリーの世界に引きずり込まれます。　しかし、なんと言っても�Hburning sky〜�Ifadeawayは圧巻です。　深く静かにシンセとパーカッションが奏で始めると、ハードなギターのリフが挿入されベースが後押し、東洋的な笛の音が、これまたイイ！　そして、ラストは、いつものごとく泣けます。　全編をじっくり聞かれれば、このバンドの麻薬的な美しさを知る事でしょう。　もう抜け出れないのです。　このバンドの音世界の虜です。。。

ジャズバイオリンバーチュオーソ
このアルバムは長い間答えがでなかったが、最近ようやく味わえる余裕が出て来た。一説によると８年のサイクルで大胆な方向転換をするらしいポンティー。このアルバムも節目らしく、フランスのワールドミュージック系ミュージシャンとセッションを行っている。音楽的な方向性を転換することはかなりリスク＆苦痛をともなうわけだが。ポンティーはいつでもリスクテイキングだ。世間からどんな評価を下されようとも音楽的な冒険を優先する。これもその一環である。

レギュラーバンド連中は参加していないため、ラジオフレンドリーではない。代わりにズーク、ソカなどのアフリカンミュージックのエッセンスが入り込んでいる。フランスという場所の懐の深さを強く感じる。バイオリンサウンドを抜いてもクオリ!ティーはかなり高い。ということはバックが相当に充実しているわけでして、耳がポンティーよりもアフリカンミュージシャンのほうにいってしまうことも多々ある。そのへんが意外な弱点か。必死にアップデートして自分を違う次元に持っていこうとする姿勢がすばらしい。ですんでアフリカンミュージックもある程度受け入れる素地ができているユーザーのかたでないとおすすめできませんね。ヘビーユーザー向けでそして相当熱心なポンティーのファン向けであると思われます。アフリカンミュージシャンたちの音楽的な才能はかなりすごい。ちょっとかすんでしまったポンティーでした。
１０点中７点