J-ROCK音楽店

よっぽどのファン以外には辛い内容ですが、バンドの歴史を辿る意味で発表される意義のあるものです。

スタイル･カウンシルといえば、膨大な量のシングルのみのリリース曲と別バージョンの存在。
このボックスでそれらが上手くまとめられるかが編集者の腕の見せ所になると思っていましたが、
・カップリング曲は全曲収録
・初CD化バージョンを優先

ぐらいで、完全網羅とはなりませんでした。また一番出来がよいバージョンを選んだようにも思えません。
一番おかしな選択となったのはソウル・ディープ(バート・ビヴァンズ・リミックス)でポール･ウェラーの歌が聴けないバージョンです。
オムニバス等への提供も多かったので、ここでまとめて欲しかったところ。ACID JAZZから変名で出たシングルも期待されましたが、もちろん未収録。
ジャムの時は1枚のアルバムが複数のディスクにわかれないように配慮されていましたが、こちらは5枚に収めるために分断されているのが致命的欠陥。

ブックレットはいい出来になっていますし、レコーディング･データも詳しいオリジナル歌詞集も付いていますが、

これから聞く方には「カフェ・ブリュ」「アワ・フェイバリット・ショップ」の2枚のアルバムと、
数ある編集盤から1枚選んで頂いて、そこからこのボックスに突入する方がバンドの魅力を捉えやすいと思います。
コンプリート！コンプリート？
スタカンが発売した名曲９０曲が、録音年代順に整理収録されたファンにはうれしいボックスです。アルバムの雰囲気は有りませんが、アルバムとレアトラック集という編集よりもこの方がファン（コレクター）心をくすぐります。また、収録曲テイクの選曲もよく吟味されていると思います。「ﾛﾝｸﾞ･ﾎｯﾄ･ｻﾏｰ」はフルバージョン、「ﾏﾈｰ･ｺﾞｰ･ﾗｳﾝﾄﾞ」は１＆２の別ミックス、「ｴﾊﾞｰ・ﾊｯﾄ〜」は１２インチバージョン、などなどです。当時のＥＰや１２インチのカップリングでしか聴けなかったレアな名曲たちもほぼ完全に収録されています。スタカンフリークなら必ず買っておきましょう。おすすめです！

しかし、まだまだコンプリートとは言えません！別テイクやカバー曲などまだまだあります。ぜひとも真のコンプリート目指して、新たな編集盤を出していただきたい！期待しています。
お買い得とはこれをいう。
文句なしの「ほぼ完全＋レアもの」スタイルカウンシル。
封を切るのがもったいないくらい。
５枚のＣＤにあの曲この曲と大量に詰め込まれているが、
お楽しみはそれだけではない。３２ページにも及ぶライナーノートには
びっしりと解説が書き込まれ、ポール・ウェラーのインタビューも

掲載されている。当時の時代背景と共にスタカンの全容を知ることができる。
１００ページを超える英文ブックレットは写真が満載で五重マル。
丁寧に歌詞カードまで付いている。日本語訳はない。

本品のようなボックスものは、大概ファン向けと相場が決まっているが、
あえてスタカンを初めて聴く人にもお薦めしたい。

どのみちポール・ウェラーの声に魅せられて
次々とアルバムを買い進めることになるだろうから、
最初からこのコンプリートを買って大方の曲をおさえてしまっても
いい。おまけに廉価である。
もちろんスタカンのファンなら納得すること間違いなし。
お蔵入りになったアルバムまで聴きとおせば初めての人でも
ちょっとした通になってしまう。

ただこのボックス、寸法が１５ｘ３０ｘ３（ｃｍ）のため、
普通のＣＤケースに入らないのが悩み。

このコンプリートを買ったからといって、
楽しみまでコンプリートしてしまうわけではない。
ザ・ジャムに走ってもよし、ポール・ウェラーのソロアルバムに
なだれ込んでもよし。楽しみはまだまだ続く。

本作は1975年にリリースされた大ヒットアルバムであり、Bowieがソウルミュージックに傾倒していた時期のものだ。録音は当時世のミュージックシーンを席巻していたフィラデルフィア（俗に言うフィリー）とニューヨークにて行われた。具体的には�@・�E・�Gがニューヨークで、それ以外がフィラデルフィアでの録音だ。

表面的には、非常にポップな趣の�@、言わずと知れたBeatlesナンバーの�E、John Lennon・ギタリストのCarlos Alomarとの3者での共作でありBowieにとって初の全米No.1となった�G(宮沢りえが紅白で歌っていたな〜）と、ニューヨークでの作業が注意を引く。が、やはり本作の聞き所はフィラデルフィアで創り上げられた曲だと言い切りたい。
大きく繰り広げられるDavid Sanbornのサックス、セクシーなフォルセットを使いバック･ボーカル(デビュー前のLuther Vandrossの名前も）と掛け合うBowieなど、楽曲の良さも含めて魅力がぎっしりつまっている。
Bowieの数あるヒット作の1枚と言う以上に、当時フィリーソウルがどれほどの勢い・影響力があったかを示す、音楽史的にも価値のある作品だ。
Ｎｏｔｈｉｎ‘ｓ　Ｇｏｎｎａ　Ｃｈａｎｇｅ　Ｍｙ　Ｗｏｒｌｄ・・・
デヴィッド・ボウイーはあまり好きではなかったが、このアルバムはいい！ついその前のジギー・スターダストやらの時の、華美でいかがわしいロックンロールとはがらっと趣を変えた、フィラデルフィア・ソウルに影響を受けたというソフトでファンキーでソウルフルなプレイ。後の「レッツ・ダンス」の通じる部分もあるね。