J-ROCK音楽店

　オープニング曲が何なのか。コンサート前にかなり話題になったものですが、幕が開くとほぼ同時にいきなり「ハイアー　アンド　ハイアー」が始まりました。このアルバムのオープニング曲です。
　マイケル＝ピンダーがメロトロンの前でシャウトし、ジャスティンには何とスタイルの良い人だろうと感心させられました。司会進行はレイ＝トーマスが担当でした・・・。

　コンサートは当時の音楽雑誌では残念ながら「酷評」されました。アルバムのクォリティーを全く表現できていなかった、という評論が大半だったことをいまだに良く覚えております。でもあのときあの場所に居合わせることが出来た幸運に、思い出すたび感謝しております。
　私の中では、すばらしいコンサートだったと思っております。最後の曲は「サテンの夜」美しかったです。

　「子どもたちの子どもたちの子どもたちへ」は言うなれば「完全なるコンセプトトータルアルバム」なんでしょうね。人類のいや地球の歴史を見事に表現し、それでいて奇をてらったところが全く無い、歴史的な名盤と言って良いと思います。
　この後「童夢」「セブンス＝ソジャーン」と更にすごい作品を発表することになるのですが、その優しいサウンドはこのアルバムで確立されたと言って良いでしょう。
　また根底には愛と慈しみの心が常に流れていることが、ムーディーズのアルバムを更にすばらしいものにしていると言えます。

　是非、聴いてみてください。
　こんなコンセプトを背負って製作することが許されるアーティストは今後もう出てこられないかも知れません。今ではムーディーズもポップな路線に傾きすぎ、年も重ねてすっかりパワーが無くなってしまったようですし。