J-ROCK音楽店

1969年メンフィスでのレコーディングから
このCDはBMG/RCAがブート盤対策として未発表のエルヴィスの音源ばかりをリリースする為に設立したFollow That Dreamというレーベルから発売されています。そのシリーズの第12弾。

60年の除隊以来、映画撮影に追われ60年代中盤にはほとんどヒット曲にも恵まれず、不遇な時代を過ごしたエルヴィスが、まさに不死鳥のごとく甦ったテレビ番組、通称「カムバック・スペシャル」。その番組の成功により本格的な音楽活動を再開し、その手始めに行われたのが69年、エルヴィスの地元メンフィスにあるアメリカン・スタジオでのレコーディング。このレコーディングセッションの結果生まれたのが「From Elvis in Memphis」「Back in Memphis」2枚のアルバム、シングル数枚、計33曲（98年発売の「サスピシャス・マインド」に完全収録）。この「Memphis Sessions」はそれらの曲のアウトテイクを集めたもの。20トラック中16トラックが完全公式未発表音源。既発表音源も他のアルバム等で揃えるのは大変なものばかり。またこの時期は大変意欲的に曲作りに取り組んでいるため、OKテイクとの違いを比べてみるのも楽しいものです。

７４年夏
74年の夏にラスベガスで行われたショーを収録したものです。残念ながら一回のショーを丸ごと収録したものでなく（この時期はショーの時間が長過ぎて、最後まで収録できなかったというのがその理由とのこと）、ショー後半の一部の楽曲は別の日の公演のものに差し替えられています。

曲目は当時の新曲「スパニッシュ・アイズ」「俺を忘れろ！」を扱っている辺りが珍しいです。
肝心の音質ですが、サウンドボード録音（？）の割にはやけにこもった音質で、もっと録音状態が良いテープはなかったのか、と思ってしまいます。
７４年のラスベガス公演ってどうしてこもった音質のものばっかりなんでしょう。